2013/01/23

by うちの猫

watanabe_130123_01


今回は私の弟と妹を紹介します。
watanabe_130123_02
名前:ワタナベ ムク
性別:♂
年齢:20歳
性格:暴君
初めて渡辺家に来たのは20年前。
渡辺が自然冒険クラブに所属していた小学3年生の6月。
当時よく遊んでいた友達に誘われて「みんなで猫を飼おう」
と知人の家に猫をもらいにいったのが初めての出会いだ。
「みんなで…」という約束はその日に破棄され結局渡辺家が引き取る事に。
以降20年という長い年月を大きな病気1つせずに
のびのび暮らしている生ける化け猫だ。
20年も一緒に暮らしていると鳴き声1つで何が言いたいかは分かる。
「ニャー(お腹すいた)」
「ニャー(トイレが汚い)」
「ニャー(お腹すいた)」
「ニャー(そこをどけ)」
「ニャー(お腹すいた)」
「ニャー(道をあけろ)」
「ニャー(お腹すいた)」
大抵はお腹がすいただろうと解釈している。
渡辺家は時々こいつが猫だと思えない時があるが、
こいつは生まれてこのかた自分のことを猫だと思ったことはないだろう。
ケンカはほぼ毎日してた。
ケンカのきっかけはほとんど寝床の奪い合いだ。
犬ならきっと「ご主人様」と言わんばかりに床か小屋で寝るのだろうが、
こいつは違う。
渡辺がクタクタになって帰ってきても
「お帰りなさいませご主人様」と尻尾を振ってお出迎えをする
なんてできた子じゃない。
帰ってきても飯を食っているか、ベッドの中にいるかだ。
さあ寝ようと布団に入ろうと毛布をあけるとこいつがいる。
愛くるしい猫背で丸まって……
ではなく仰向けにひっくり返り背筋を伸ばしてバンザイポーズだ。
「お前は猫だろってか起きろよ!」
とツッコミをする気すらなくなるポーズだ。
そのポーズのことには触れず寝ている隙にベッドから下ろす。
さすがにそんな事をされれば「獣としては黙っていられない」
カーン♪
戦いのゴングは鳴らされた。
とすぐさまベッドに飛び乗りボディーアタック(δΦωΦ)δ
「げふっ」とくる重量感。
布団にヤツが乗ってきたそのまま布団の下からポーンと投げ飛ばす。
そこはヤツもまだまだ現役の猫。
ひらりと身を翻しキレイに着地。
舞台をリビングに移しバトル再開。
ヤツの必殺技は「音速猫フック」と「猫なのにラッコキック」
特に凶悪なのが「猫なのにラッコキック」だ。
両手でしっかり捕まれアタタタタタタタタタッて鳴きながらキックを浴びせられる。
この攻撃で何度手が血だらけになったことか…。
ヤツは攻撃する前にお尻をフリフリしてから飛びついてくる。
しかしお前はその弱点(猫の習性)に気が付いていないのだ!
フリフリしたら攻撃の合図…
飛びついてきたところを渡辺は得意の
「カウンターキャッチ&スロー」で応戦。
「カウンター平手打ち」で打ち落とす事も可能だが、
幼い頃にそれをやって1ヶ月口をきいてくれなかったことがある。
のでそれ以降応戦はキャッチ&スローに。
だがこの攻め方はヤツの体力がなくなるまで(飽きる)まで続く。
持久戦だ。
心と心の削り合いだ。
ヤツがふっと、攻撃を止めぺろぺろと体を舐め始めたら終了の合図だ。
高ぶった気持ちを抑える毛づくろいをしている。
渡辺もヤツも息を整えベッドに戻る。
そして二人仲良く夢の中へ…。
時間は夜中の4時。
お願い寝かせて…。
そんなムクももう20歳。
人間年齢でいうと100歳を超えている。
正月に会いに行ったときははじめは近づいてくれなかった。
忘れちゃったかな?
すぐに思い出してにゃーと近づいてきてくれた。
よいしょっと持ち上げたら軽く持ち上がる。
俺が大きくなったんじゃなくてムクが軽くなってる。
よく見ると骨ばってきている。
あんなに肥満児だったのにな。
でもその年で肥満だったらまずいからこれくらいで良いよ。
これからものびのび生きてくれな。
watanabe_130123_03
名前:ワタナベ チビ
性別:♀
年齢:8歳
体質:病弱
初めて渡辺家に来たのは8年前。
本名は「こつぶ」と言うらしい。
渡辺が大学3年生の時。
うちの姉が公園で拾ってきた。
渡辺家は一家全員が動物好きである、中でも姉が一番だ。
そんな姉が
「あと1日ほっといたら死ぬわ」
と拾ってきたのがチビだ。
拾ってきたその日に動物病院の集中治療室へ入れられた。
2,3日入院し、渡辺のひと月の食費分の治療費と引換えに退院した。
そんなこんなで病弱な猫だ。
ムクはチビが大嫌い。
というよりかあいつはチビが人にかまってもらっているのを見ると嫉妬する。
チビと一緒にじゃれていると遊びを邪魔しに来る。
年の差12歳。
人間でいったらおじいちゃんと孫の関係。
おじいちゃんが遊んでいる孫の遊び道具を奪いに来る関係だ。
いい加減大人になれよムク。
でも実は仲良しな事を知っている。
写真にもあるが一緒に寝る事があるのだ。
ムクはすぐ嫉妬する。
だから人がいるときはチビと一緒にいない。
みんなが家から出て行った後には決まって二匹で日向ぼっこ。
ポカポカしたところを最初に見つけるのはムク。
その後でチビが追いかけてくる。
その時に人がいたら威嚇して追い払うのだが、
人がいないときには席を分けてあげるらしい。
チビもその時はムクが怒らないと知っている。
だがその後のポカポカは渡辺が占領する。
お腹が減った時。
まずムクがニャーとどすの効いた声で腹減ったと叫ぶ。
あとからつられてかん高い声でミャーと来る
一緒に食べ始める。
先に席を立つのはムク。
噛んでいるのかというくらいのスピードでたいらげる。
遅れてチビがごちそうさま。
必ずチョイ残しする。
待ってましたと入れ替わってムクが残りを平らげる。
=チビ→チビ ムク→メタボ
食が細いチビが残すのはしょうがないがお前が食うな。
案の定食いすぎで吐くムク。
つられて吐くチビ。
そこはつられるな。
チビは病弱だ。
今でも月に一度は病院に通っている。
原因は不明だが突然固まったまま動かなくなるのだ。
ずっと一点を見つめたまま置き人形状態だ。
突っついてもピクリともしない。
当然ご飯も食べない。
誰とも関わろうとしない。
でもお皿はいつもきれい。(前述)
この状態のことを渡辺家では「ノイローゼ」と呼んでいる。
うちではどうしようもないので病院に行って注射を打ってもらう。
何を打ったか一発で元気になって帰ってくる。
こいつがいるからムクのたくましさを感じる。
チビには弱点がある。
といっても弱点だらけのような気もするが強いのだ。
何強いかというと、どんなにいたずらしても動じないのだ。
ふいにひっくり返しても、
寝床を奪っても
口の中に手を突っ込んでも
耳を折りたたんで耳の穴に入れても怒らない。
ムクだったら触っただけで噛みつかれるところだ。
そんなチビの弱点は「尻尾」だ。
尻尾は3cmくらいしかないが常にピンと立っている。
歩くとぴょこぴょこしていて可愛い。
その尻尾をいじると本気で怒る。
小さい猫の歯と爪は凄く尖っている。
これが痛いんだっ。
でも楽しくてついついちょっかいを出してしまう。
もしかしたらそれがいけないのか。
ストレスを貯めてしまっているのか。
貯めても発散するすべをムクのように持ち合わせていない。
これからは気をつけよう。
なんだかんだ言ってお前は大切なポジションにいる。
渡辺家にとってもムクにとってもかけがえない。
長生きのためにも一緒に見つけようね発散方法。